風燕伝の評価は?メタスコアとユーザー評価を解説

こんにちは。魔女の一撃、管理人の「Yo2」です。

2025年11月15日、ついにNetEaseから基本プレイ無料の武侠オープンワールドRPG『風燕伝:Where Winds Meet』がリリースされましたね。筆者もPCゲームファンとして注目していましたが、いざ蓋を開けてみると、その評価は賛否両論。SNSや掲示板では「面白い」という絶賛の声もあれば、「バグが多い」「炎上?」といった不安な声も飛び交っています。

特に「風燕伝 評価」と検索しているあなたは、批評家のメタスコアは低いのにプレイヤー評価が高いのはなぜか、PS5版とSteam(PC)版のどちらで遊ぶべきか、そして何より基本無料だけど課金(P2W)要素は大丈夫なのか、といった点が気になっているのではないでしょうか。

この記事では、そうした疑問を抱える方のために、批評家とプレイヤー間の評価のズレ、PC版・PS5版の技術的な問題点、そして気になる課金モデルや難易度について、筆者なりに情報を整理してお届けします。

この記事で分かること
  • 批評家とプレイヤーで評価が割れる理由
  • メタスコアと実際のプレイヤー評価
  • PS5版とSteam(PC)版の動作(パフォーマンス)の違い
  • 課金要素(P2W)や進行難易度に関する実態

風燕伝 評価:批評家とユーザーの乖離

『風燕伝』の評価における最大の特徴は、専門メディア(批評家)と実際に遊んでいるプレイヤー(ユーザー)とで、評価が真っ二つに割れている点です。まずは、なぜこのような大きな評価の乖離が生まれているのか、その内訳を見ていきましょう。

メディアの評価は賛否両論

まず、専門誌や大手ゲームメディアの評価ですが、こちらは「賛否両論」または「平均的」という言葉に尽きます。

例えば、レビュー集積サイト「Metacritic」では、PC版のメタスコアが100点満点中の70点台前半(データベース参照時)となっており、「Mixed or Average(賛否両論または平均的)」という評価に落ち着いています。

メディアのレビューを詳しく見ると、高評価のレビューでは「寛容なF2Pモデル」「圧倒的なコンテンツ量」が賞賛されている一方で、低評価のレビューでは「野心的すぎるが故にごちゃごちゃしている」「技術的なバグや翻訳(ローカライズ)の問題がひどい」といった点が厳しく指摘されています。

つまり、批評家たちは「高い理想(野心)は認めるが、製品としての完成度(実行力)が伴っていない」という視点で、厳しい評価を下している傾向があるようです。

プレイヤーの評価はなぜ高い?

一方で、PlayStation StoreやSteamなどのプレイヤー(一般ユーザー)による評価は、批評家とは対照的に、リリース直後は非常に高いものでした。

しかし、リリースから数日が経過した2025年11月16日時点では、日本のPlayStation Storeの評価は5段階中3.9、Steamでの評価は「やや好評」に落ち着いています。

これは、リリース直後の熱狂が冷め、批評家が指摘していた「技術的な問題(バグや最適化不足)」や「システムの煩雑さ」が、無料であることを差し引いても、プレイヤーの不満として表面化してきた結果と考えられます。

とはいえ、なぜ(リリース直後に)あれほど高い評価を得たのか。その最大の理由は、「基本プレイ無料(F2P)のゲームとして、圧倒的なコストパフォーマンスを提供している」点にあると筆者は考えています。

プレイヤーが評価するポイント(リリース直後)

  • 基本無料なのに100時間以上遊べる膨大なコンテンツ量
  • いわゆる「ガチャ」に進行を縛られない寛容なビジネスモデル
  • 水面を走ったり空を飛んだりする「武侠」体験の忠実な再現
  • 奥深く戦術的な戦闘システム

批評家が指摘する「システムの煩雑さ」や「技術的な粗」も、当初は「無料でここまで遊べるなら許容範囲」と受け止められていましたが、現在(11/16時点)は、その粗が評価を押し下げる要因になっているようです。

メタスコアが示す平均点

改めて「メタスコア」に話を戻します。先ほど触れた通り、メタスコア(PC版)は73点(データベース参照時)と、決して高いとは言えない「平均点」です。

しかし、このスコアの内訳を見ると、9点台を付けるメディアもあれば、5点台を付けるメディアもあるなど、評価が極端に分散していることがわかります。

これは、本作が「誰にでもそこそこ楽しめる平均的なゲーム」なのではなく、「強烈な長所と、見過ごせない短所を併せ持つ、高バリアンスなゲーム」であることを示しています。

したがって、『風燕伝』のメタスコアだけを見て「平均的な凡作」と判断するのは早計です。むしろ「遊ぶ人を選ぶが、ハマる人にはとことんハマる可能性がある作品」と捉えるのが正しいでしょう。

戦闘と武侠世界の再現度

プレイヤー評価が高い要因として、やはり「戦闘」と「武侠世界の再現度」は外せません。

本作の戦闘は、単なるボタン連打のアクションではなく、パリィ(弾き)や回避、多彩な武術スキル(ミスティック・アーツなど)を駆使する、非常に戦術的で奥深いシステムが採用されています。

また、オープンワールドの作り込みも高く評価されています。映画『グリーン・デスティニー』のように、水面を走り、壁を駆け上がり、空を飛ぶといった、まさに「武侠ファンタジー」で見たかった移動(軽功)がシームレスに行える点は、多くのプレイヤーの心を掴んでいます。

単に世界が美しいだけでなく、NPCを殺害しすぎるとお尋ね者になったり、他のプレイヤーから懸賞金をかけられたりする「司法システム」のような、古いMMO的なサンドボックス要素が組み込まれているのもユニークな点です。

寛容と評される課金要素

基本無料(F2P)ゲームを遊ぶ上で、誰もが気になるのが「課金要素」でしょう。『風燕伝』はこの点において、批評家からもプレイヤーからも「驚くほど寛容だ」と(戦闘面では)高く評価されています。

本作の主な課金アイテムは、キャラクターの見た目を変える「コスメティック(外見)アイテム」や「バトルパス」が中心とされています。

いわゆる「Pay-to-Win(P2W)」、つまりお金を払った人が戦闘で強くなるような、装備や武器を直接購入するガチャは(少なくとも現時点では)存在しない、というのが大方の見解です。

ただし、一部のプレイヤーからは「利便性」に関するアイテムの販売について、P2Wではないか?という議論も起きています。

課金に関する議論の的

議論の対象となっているのは、主に以下の2点です。

  • ステータスが付与された騎乗動物(マウント)
  • アイテムの自動収集機能を持つマウント

これらを「P2W(お金で勝利を買う)」と定義するか、「Time Saver(時間短縮)」と定義するかで、意見が分かれています。

筆者の見解としては、戦闘力を直接買うものではないため厳密なP2Wとは言えないものの、「アイテム自動収集」はゲームプレイの効率に明確な差を生むため、「Pay-to-Convenience(利便性を買う)」要素は含まれていると認識しておくのが良いでしょう。

課金モデルや販売アイテムの内容は、今後のアップデートで変更される可能性があります。ゲーム内での購入を検討する際は、必ずご自身で最新のショップ情報やアイテムの効果をご確認ください。

技術的な風燕伝 評価と問題点

ゲーム内容がどれだけ素晴らしくても、快適に動作しなければ評価は下がってしまいます。ここでは、プラットフォームごとの動作状況や、ゲーム進行に関わる技術的な問題点についての評価を見ていきます。

PS5 Steamの動作は快適か

『風燕伝』はPS5とPC(Steam)でリリースされていますが、プラットフォームによってパフォーマンス(動作の快適さ)に関する評価が大きく異なっています。これが、現在のPS Store評価3.9という数字にも影響していると考えられます。

PC (Steam) 版の評価

PC版のパフォーマンス評価は、「非常に不安定」というのが実情です。

RTX 4090のようなハイエンドGPUを積んでいても「カクつき(スタッタリング)がひどい」という報告がある一方で、それ以下のスペックのPCで「全く問題なくスムーズに動いている」という報告も多数存在し、情報が錯綜しています。

この問題の原因として、GPUの最適化不足というよりも、「アセットストリーミングのボトルネック」が指摘されています。

【PC版でカクつく場合の対策候補】
本作はデータサイズ(アセット)が非常に大きいため、インストール先のSSDの空き容量が不足していると、データの読み込みが間に合わずカクつきが発生するケースが報告されています。
グラフィック設定を下げるよりも、先にSSDの空き容量を十分に確保する(またはより高速なSSDに移す)ことで、パフォーマンスが劇的に改善する可能性があります。

PS5版の評価

PC版とは対照的に、PS5版はリリース直後、一貫して「パフォーマンスが悪い」と評価されていました。

「フレームレートが30fpsと60fpsの間を行ったり来たりで安定しない」「村などで30fpsまで落ち込む」「頻繁にクラッシュする」といった報告が相次ぎました。

その後、改善のためのパッチ(バージョン1.005.000など)が配信され、「以前よりはマシになった」との声も上がっていますが、PC版とPS5版の両方をプレイしたユーザーからは「最適化はPC版の方がはるかに進んでいる」という厳しい意見も根強く残っています。

現時点では、安定した環境を求めるならば(PCのスペックと設定が噛み合えば)PC版、手軽に遊びたいならPS5版、というのが現状のようです。

これらのパフォーマンスに関する情報は、本記事執筆時点(2025年11月16日)のものです。今後のアップデートやパッチ、ドライバの更新によって、動作状況は大きく改善される可能性があります。最新の評価については、SNSやフォーラムでの直近の報告を参照することをお勧めします。

難易度と進行上の不満点

本作のゲームプレイ難易度に関しては、「戦闘が奥深い」という好意的な評価がある一方で、進行システムに関する不満点も指摘されています。

特に批評家から批判されているのが、MMO的な「足かせ」です。

  • レベルゲート: メインストーリーを進めるために一定のレベルが必要となり、経験値稼ぎの「グラインド(単純作業)」を強制されることがある。
  • 時間待機: 「突破テスト(Breakthrough Tests)」と呼ばれるシステムで、次の段階に進むために現実時間で数時間(サーバーアップデートまで)待機を要求される場合がある。

アクションRPGとして没入したいプレイヤーにとって、こうしたMMO的な時間拘束システムは、ゲーム体験を妨げる大きなストレス要因として評価されています。

クロスプレイは可能か?

『風燕伝』はPS5とPCで展開されていますが、嬉しいことにクロスプラットフォーム連携(クロスプログレッション)に対応しています

これにより、例えば家ではPCで育てたキャラクターのデータを、リビングではPS5で引き継いで遊ぶ、といったことが可能です。

公式サイトの発表(2025-11-13)

公式サイトの「クロスプラットフォーム連携ガイド」によると、Steam/Epic/公式PC版/PlayStationR等のプラットフォーム間で、アカウントを連携すれば同一のゲームデータを共有できると明記されています。

ただし、このアカウント連携には非常に重要な注意点があります。

【最重要】アカウント連携の注意点

この連携操作は、連携先のプラットフォームでキャラクターを作成する前に必ず行う必要があります。

例えば、すでにPS5でキャラクターを作成してしまった場合、そのPSNアカウントに、後からPC版のデータを連携することはできません(逆も同様です)。
複数のハードで遊びたい場合は、必ず2台目のハードでキャラクターを作る前に、連携作業を済ませてください。

異なるプラットフォームのフレンドと一緒に遊ぶ「クロスプレイ(マルチプレイ)」についても、このアカウント連携が前提となります。まずはご自身のデータを複数のハードで共有できる点が確定したのは朗報ですね。

結論:風燕伝 評価の分水嶺

さて、ここまで『風燕伝』に関する様々な評価を見てきました。総じて言えるのは、本作が「万人が絶賛する洗練された傑作」ではない、ということです。

本作は、「磨かれていないが巨大な原石」と表現するのが最も適切でしょう。

基本無料で提供される圧倒的なコンテンツ量、奥深い戦闘、そして魅力的な武侠世界。これらは、他のAAA級ゲームに匹敵する、あるいは凌駕するほどの強烈な魅力を持っています。

しかし同時に、お世辞にも良いとは言えないローカライズ品質、不安定なパフォーマンス(特にPS5)、煩雑なUI、そしてMMO的な進行の「足かせ」といった、無視できない多くの欠点を抱えています。(そして、それらの欠点が現在の「PS Store 3.9」という評価に繋がっていると筆者は考えます。)

最終的に、あなたの「風燕伝 評価」は、以下のどちらの側面を重視するかによって決まります。

こんな人におすすめ

  • 技術的な問題や多少のバグは許容できる
  • 武侠の世界観やアクションにとことん浸りたい
  • ガチャではなく、純粋な探索と戦闘で強くなりたい
  • 基本無料ゲームに圧倒的なコストパフォーマンスを求める

こんな人には向かないかも

  • バグやカクつき、不安定な動作に強いストレスを感じる
  • 洗練されたUIと、簡潔で一貫性のあるゲームを遊びたい
  • (現時点では)PS5で完璧な60fps動作を期待している

もしあなたが、その「原石」が持つ輝きに価値を見出し、技術的な欠点を許容できるのであれば、『風燕伝』はあなたにとって「最高のF2Pゲーム」になる可能性を秘めています。まずは無料でダウンロードし、あなた自身の目でその評価を下してみてはいかがでしょうか。